
《水戸公演》
2014年5月17・18日 水戸市 まちなか情報交流センター
《日立公演》
2014年5月24・25日 日立市 多賀市民会館1F小ホール(ひたち街角小劇場第17弾)
作・演出:又吉某氏
出演:小林拓司、能村圭太、宇田美幸、手嶋あかり
(以上、プロフェッショナルファウル)
植田そうへい、澤田考司(劇団ACM)、沼田電池(劇団バカバッドギター)、根本寛之(劇団コミューン)
―チラシより―
男は何年も故郷に帰っていなかった。
昔から付き合いのあった友人からの連絡も返さないまま、半ば遠ざけるようにしていたほどだ。
散らかっている部屋に男のものぐさな性格が表れている。
だが婚約者ができ、さすがに報告だけでもと久々に母に電話をしたが繋がらず、仕方なく久しぶりに帰ることにした。
「せっかくだから色々見てまわりたい」
何も見るモノは無いという男の意見も、せっせと荷造りをしている彼女の耳には届いていないようだ。
面倒だとは思いながらも、大きめのトランクを引っ張り出して男も支度をし直した。
そこで男は気づく。「アレが無い」
前にアレを用意していないことでケンカになったというのに。彼女のヤツはどうして買ってこないんだ。
ここで話を蒸し返すのも面倒なので、苛立つ気持ちを抑え男は黙って買ってこようと外に出る。
すると後ろから彼女が、飼っている犬を抱いて駆け寄ってきた。
「ついでにホテルに預けてきて」
やっぱり一人で帰って置けば良かった。
片付けられない男の、支離滅裂な「片付け」の旅が始まる―。
「舞台上に役者を常に待機させる」という実験的な演出が物議をかもした、vol.3『僕の騒がしい妄想』(2008)に次ぐ「僕の」シリーズ第2弾!
プロフェッショナルファウル初の(県内2ヶ所でも)ツアー公演!!
劇団初の県内2ヶ所(水戸・日立)ツアー公演。
vol.3『僕の騒がしい妄想』に次ぐ「僕の」シリーズ第2弾として、前作の「舞台上に役者を常に待機させる」という演出スタイルを踏襲しつつ、「七つの大罪」をモチーフに、ものぐさな男が飼い犬とともにナンセンスな旅路に迷い込みながら己の過去を精算していく様を、舞台上に散らかった小道具が片付けられてゆくことで表現した。
日立公演では終演後、ゲストを迎えてのアフタートークを開催。24日ゲストの豊田郁央さん(劇団コミューン)には「どうやったらPFが日立にハマれるか」を相談し、25日の回では、ゲストの小林祐介さん(劇団ACM)が出演者達と共に企てたドッキリコントにより、トークが始まる前から場が笑いと混乱の渦に巻き込まれた。
2ヶ所公演トータルで最高動員数を更新し、やって良かったツアー公演だったが、2週に渡っての公演だったことに加え、舞台装置や音響・照明効果がほとんど無く、役者の体一つで見せなくてはいけない作品だった為、役者への負担は大きく、喉をつぶす者が続出。結成9年目にして発声訓練の大切さを身を持って知る。




稽古場動画日誌『僕の無謀な稽古場動画』
